留学体験記(フィンランド・ヘルシンキ大学)

藤井 信充

北海道大学文学部西洋史学講座4年
2018年9月~12月までイギリス・エジンバラ大学に交換留学
イギリス・スコットランドの土地所有制度や労働形態を研究

今までにない経験を求めてヘルシンキへ
現地の人と交流することで見えたこと 

人間システム科学コース

伊藤 慶彦さん Yoshihiko Ito

留学先:ヘルシンキ大学(フィンランド) 大学間交流協定

留学期間:2017年9月~2018年5月

留学年次:学部3年


想定外のことが起こるのが留学準備
早め早めの行動で余裕を持って

 生まれ育った北海道から遠く離れた異国の地で、今までにない経験を沢山したいという思いから、交換留学を決心しました。学部1年次にFSP(ファースト・ステップ・プログラム)で訪れたヘルシンキの街に魅力を感じ、留学先として選びました。

 留学準備ではビザ取得のために東京のフィンランド大使館へ行かなければならず、ビザ申請にも交通費にもお金がかかり、金銭的にも時間的にも大変でした。留学の準備は必ずと言っていいほど想定外のことが起きます。思うように語学試験のスコアが取れなかったり、書類に不備があって再提出になったりといったハプニングだらけです。早め早めの行動をしないと、最悪留学に行けないといった事態もあり得ますので、くれぐれも気をつけましょう。

 こちらへ来て驚いたのが、日本文化に興味があったり、日本語を話せたりする現地の人々の多さです。スーパーのレジでいきなり店員さんに「ありがとうございました~」と日本語で言われた時は、思わず笑ってしまいました。ヘルシンキ大学では日本語を扱う学科もあるので、その日本語授業のアシスタントに入って学生と友達になったり、パーティーに呼んでもらったりしました。日本語で現地の人と交流することで、こちらも伝えたいことを伝えることができ、彼らにとっても日本語を勉強する良い機会になっているようです。留学に来てから、英語で交流することだけがすべてでない、と私は強く思うようになりました。

留学で得られるものは語学力のみならず
苦労も多いが得られるものも多く

 現地では、フィールドワークについて学ぶ”Ethnography”という授業が最も楽しいものでした。講義ではフィールドワークの方法論を学び、その後グループで一つテーマを決めて、実際にフィールドワークに出ます。私の班はヌークシオ国立公園やヘルシンキ市内の公園に行き、フィンランドのキノコ狩りについて調査・発表を行いましたが、自由度が高くとても楽しいものでした。

 こうした、これまで経験のなかったことにたくさんチャレンジできるのが留学です。海外の大学に通って授業を受けることだけに限らず、現地で友人を作ったり、住み慣れない地で知恵を振り絞って生活をしたりすることも留学の一環です。これらの経験によって、今まで自分になかった価値観や、新たなスキルなどを身に付けることができます。留学で得られる能力は、決して語学力だけではありません。

 得られるものも多い一方、苦労する点も多くあります。日本にいる家族や友人等と会えないことや、時差があることは、とても孤独を感じさせます。また、フィンランドは冬場、極端に日照時間が短いため、何度も気が滅入りそうになり、この点は私にとってとても苦痛なものでした。しかしながら、それ以上に得たものが大きかったので、留学をしたことに後悔は一切ありません。

 「留学に行きたい」という気持ちが少しでもあるのなら、今すぐ留学について情報収集を始めましょう。留学を実現するには、様々な障壁があると思いますが、色々な方に相談に乗っていただくことで、必ず解決策が見えてきます。情報収集を怠らず、自分にピッタリな留学を見つけてください。


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